クリニック設計 ~ コストダウンを図る~
カラーリング・曲線の重要性
クリニックを設計する際に建築費用・内装費用を効率良く抑えて余分な出費を防ぐことは重要です。
しかしコストを追求しすぎてあまりにも無味乾燥的なデザインのクリニックになってしまうと、クリニック競合時代の中で“選ばれるクリニック”とはいえないでしょう。
そこであまりコストをかけず、現代風のデザインを取り入れていくにはどうすれば良いでしょう。
コストをかけず、現代風のデザインを取り入れていくには、カラーリングと曲線を用いる事が効果的です。
特にカラーリングについては色の濃淡によってもイメージがガラリと変化するので診療科目やターゲット患者の年齢層などによりうまくチョイスすることが重要です。
内科・小児科では自然な木目やパステル調の色彩が好まれる傾向が強いでしょう。
しかし美容や自由診療を行うクリニックでは高級感を前面に押し出す為、ダークカラーを用いるケースが多いです。
しかしあまりに濃い色を多用すると重苦しい雰囲気にもなるので、天井や床に白系統の色を用いてイメージを中和する方法もあります。
たくさんのカラーを使いすぎるとカラーバランスが崩れてまとまりがなくなるので注意が必要です。
またいくら実物のカットサンプルを見ても、広い面に実際に貼ってみると印象が変わります。
できれば自分の好きなイメージカラーを2つ3つに絞り、設計士やデザイナーに伝えてコーディネートしてもらうほうがバランスがとれるでしょう。
また設計会社に過去に設計をしたクリニックに連れて行ってもらい雰囲気など確認するのも有効な方法といえるでしょう。
また曲線を用いて柔らかいイメージを演出する方法も効果的です。
特に待合室の壁面や受付カウンターに曲線を用いると現代風のモダンなクリニックのイメージになります。
また受付もオープンカウンターにすることですっきりとした解放感が得られるでしょう。
ただし曲線を用いる際に注意したい点が一つあります。
壁面がカーブしていると備品の配置が難しくなりますので平面プラン上で事前に置く予定の備品についても検討をしておき、施工中の現場に足を運び最終確認をするとよいでしょう。